映画「ドラゴンボール超 ブロリー」おっさんこそ観たい作品 ★★★★☆

話題沸騰の「ドラゴンボール超 ブロリー」を封切り翌日に観に行ってきたのですが、過去の劇場版DB超とは全く毛色が違う作品となっており、特に前半部分は明らかに子供に向けた映像じゃないw 全く期待してなかったのですが控え目に言って最高でした、前半部分は。


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以下、ネタバレあり

小学生のころ毎週フリーザ編を見ていた大人たちへ

物語は悟空たちが大暴れする現代からはるか昔、まだカプセル内で育てられる赤ちゃんのベジータを溺愛するベジータ王(ややこしいな王族の命名ルールw)のもとへフリーザの父であるコルド大王が息子とともに惑星ベジータへ現れるシーンから始まります。

コルド大王とフリーザが宇宙船から降り立ったと同時に「私は引退し、フリーザに後を任せる」と宣言。どうやら引き継ぎのようですが、惑星内では圧倒的な権力を誇る父も、フリーザ一族に圧倒的な力を見せつけられ屈服せざるを得ない、プライドの高い彼らにとっては苦渋の選択を押し付けられている現状。もしものために遠方に待機させていたスナイパーも新型兵器である「スカウター」で発見されあっという間に壊滅。

"友好の印"も兼ねて新型のスカウターを渡し立ち去るフリーザ軍。

これ非常にサラリーマン的な展開だと思いませんか?? 思わず「半沢直樹」を脳内で連想していましたw いけいけのスタートアップの社長が大企業の資本力(=戦闘力)に屈する展開。社長には生まれたばかりの息子もいる状態で下手も踏めず…。小学生のころ毎週フリーザ編を見ていた子供達もいまや中間管理職になっているとするなら、似たような感情は我が身のように思えるんじゃないでしょうかw

それから時が過ぎ、息子のベジータは惑星侵略に赴くほどには成長し、時を同じくして悟空が生まれます。 悟空の父であるバーダックはフリーザからサイヤジン全員が惑星ベジータに集合させられる事態に違和感を覚え、息子である悟空(カカロット)を文明レベルが低い地球に向け、盗んだカプセルで脱出させます。そして訪れる惑星ベジータの崩壊…それに立ち向かいバーダック。

ドラゴンボール本編ではほんの数分程度しか語られないこの出来事がこんなにもドラマチックだったとは…。演出もスタートレックや最近のスターウォーズを彷彿とさせる超作画、それを盛り上げる音楽…。もう言うことがない、派手なバトルは無いもののずっとこのドラマを見ていたい気分にさせられましたw

後半は戦う理由が希薄なバトルが続く

惑星ベジータが崩壊した直後のシーンから一気に現代に戻るのですが、残念だったのは悟空・ベジータ組 vs ブロリー戦。本作品のメインとなるはずだったのですが、戦う理由が「ブロリーの暴走」なんですよね…。展開としても悪い方の意味でドラゴンボール的。前半のドラマチックなパートとは裏腹にボコスカ殴り合うだけというね。

もちろん作画や演出は超クオリティーなので、なんだかんだ言いつつ最後まで目は釘付けだったわけですがw いくつか疑問は残るんですよね。

  1. ブロリーは戦闘力5000程度の父親と辺境の惑星で育ったが、なぜ悟空やベジータと対等な戦闘力を持っているのか
  2. ブロリーが悟空並の戦闘力を持っていたとして、地球上で"暴走"すれば惑星はただでは済まないはずなのになぜ加減ができているのか
  3. 父親がブロリーに仕掛けた電気の力で自我をコントロールできる謎の首輪、暴走したら簡単に壊せるのでは…?というか電力…?

あとネタバレすぎるので控えますが、最終的に神龍でブロリーの心を穏やかにするものだとばかり思っていたのだけど、なぜその願いにしたww

劇場を後にした小学生らしく男の子も「なぜブロリーはあんなに強くなったの…?」という会話が聞こえてきましたが、おっさんもそれは思ったよw

惑星ベジータ崩壊後の「バーダック」のお話

本作の前に、2011年に制作されたOVAである「エピソードオブバーダック」を見ておくとまた違った感慨がわきます。これを書いている現在、Dアニメで配信されてますので、興味のある方はどーぞ。 anime.dmkt-sp.jp あらすじですべて語られているパターンw!

単身フリーザに挑み、惑星ベジータと共に消滅したと思われた孫悟空の父バーダックは、惑星ベジータと呼ばれる前の惑星プラントへタイムスリップしていた。惑星プラントの住人を守るため、フリーザの祖先となるチルドが率いる宇宙海賊と戦うことに。その戦いの最中、バーダックは超サイヤ人への変身を見せる…!

ご都合的な超展開ですが、確かに辻褄が合うw

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http://www.dbmovie-20th.com/www.dbmovie-20th.com