映画『15時17分、パリ行き』レビュー ★★☆☆☆

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この記事は 2018年3月6日 に書かれたものです

【ネタバレあり】

劇場で見てきました。
2015年に起きたパリ行きの特急列車内で実際に起きた無差別テロ襲撃事件を題材にした作品で、監督の最近の作品である「アメリカン・スナイパー」「ハドソン川の奇跡」のようなハラハラドキドキな展開を期待していたのですが…。

予告編

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イーストウッドプロデュースぶらりヨーロッパの旅

テロ犯との戦いは10分程度

まずは予告編(PV)をご覧いただきたい。走行中の列車、外部から閉ざされた空間で繰り広げられるテロリストとの戦いに勇敢な主人公たちが立ち向かい…という光景を思い浮かべますよね?ところが実際に犯人と対峙するのは94分の上映時間中10分あるかないかといった程度。後半、列車に乗り込んでからの時間を足しても20分程度なのです。残り8〜9割りの時間はというと、主人公たちの幼少期から始まり男子三人ぶらりヨーロッパ旅が延々と続くという構成でした。

少年時代はダメダメだった男の子が一念発起し夢を叶えようとするも敗れてしまうが、それらの出来事が結果的に「人を助けたい」という主人公の夢を叶えることにつながる。人生にムダな物はない。フランスの首相が最後に演説した内容の通り大切なのは「行動すること」であるということ。クライマックスで犯人と対峙、重症を追った乗客の命を懸命に助けるシーンにこれまでの出来事がつながっていき、最終的に様々な出来事が伏線として収束していきます。

公式サイトにあるクリント・イーストウッド監督の言葉もそれを物語っています。

この映画はごく普通の人々に捧げた物語である。

まだ何者でもない我々でも、突然訪れる危機に立ち向かうことはできる。そんなテーマ性を感じました。

次回作はゆるい旅行映画を

…が、いかんせんそこまでの道のりが長く険しいw
アメリカン・スナイパー」や「ハドソン川の奇跡」も本作品と同様に現実の出来事を題材に映画化しているのですが、こちらはいい意味で想像を超えるアクシデントや映像体験が味わえます。

今作も予告編からそういった体験を期待していると見事に肩透かしを食らうのですが、もう途中からそういう趣旨なんだなと開き直るとベネチアやローマで野郎共が自撮り棒(セルフィー)で記念撮影しているシーンが延々と続くのも悪くないかなと思えてくれば勝ったも同然ですね!← なおドイツで登場するお姉さんは可愛いので見逃さないように。

クリント・イーストウッドは動きのある作品を作るのが疲れてしまったのでしょうか?もういっそのこと「ゆるキャン△」的な雰囲気の映画作ったら意外といけるんじゃないかな?とかそんなことをスタッフロールを眺めながら考えていた次第です。

星2つ。おすすめはしない。

概要

『15時17分、パリ行き』(The 15:17 to Paris)は、2018年にアメリカで公開される予定の映画である。日本では3月1日に公開された。2015年8月21日に高速鉄道タリス内で発生したタリス銃乱射事件と事件に立ち向かった3人の若者を描く。監督は、クリント・イーストウッドが務め、主演の3人は、実際にタリス銃乱射事件に巻き込まれた3人を本人役として起用している。キャッチコピーは『その時、3人の若者が乗ったのは運命の列車だった。』

Wikipediaより

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参考ページ

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