※この記事は専門学校の講義用に書かれた物です
CentOS7.7のイメージをVirtualBoxにインポートし起動するところまでを取り上げます。HDDの容量の空きが少なくとも10G程度、メモリを8G程度は搭載していないと辛いので事前に準備して置くことをおすすめします。
CentOSをインポートする
VirtualBoxの準備
VirtualBoxのインストールについては前回の記事を参考にしてください。 blog.katsubemakito.net
OSイメージのダウンロード
CentOSがインストールされたイメージファイル(拡張子がovaなど)を準備してください。ここではすでに用意されている物として話を進めます。
※生徒の皆さんへ
Classroomの「ファイル置き場」からダウンロードが可能です。
※教育関係者の方へ
このページをご覧になられている教育関係者の方で、イメージファイルの提供を希望される場合はお問い合わせからご連絡ください。非営利で学校教育に利用される場合は無償で提供いたします。
インポートする
VirtualBoxを起動します。
メニューの「ファイル」→「仮想アプライアンスのインポート」とたどります。
テキストボックスの横にあるアイコンをクリックすると、ファイルを選択するダイアログが表示されるのでCentOSのイメージファイルを選択。「次へ」ボタンをクリック。
インポート内容の確認画面が表示されるので問題なければ「インポート」ボタンをクリック。
インポートが始まりますので、完了するまでコーヒーでも飲んで待ちます。
インポートが完了すると画面の左側に項目が追加されます。これをクリックするとCentOSが起動します。
起動してみる
最初にOSの起動モードの選択画面になりますので、一番上を選択状態にしてEnterキーを押下。
しばらくしてログイン画面が表示されれば成功です。
講義用の情報
ログインする
IDにneec
、パスワードにhachiouji
と入力します。
パスワード入力中に画面に変化がありませんが、裏側で正常に行われています。背後からパスワードを盗み見られないようにするための物です。
XWindowを起動する
ログインが完了したら次のコマンドを入力し、GUIの画面(XWindow)を起動します。
$ startx
次のようにWindowsやmacOSのようなGUIの画面を起動することができます。
終了方法
OSを完全に終了する
電源が切れる状態で終了します。CentOSの上部にあるメニュー「システム」→「シャットダウン」を選択。
すると確認画面が表示されるので「シャットダウン」を選択します。
現在の状態を保存して終了する
OSを完全に終了させてしまうと次回起動するときに時間がかかって面倒なので、VirtualBoxの現在のOSの状態をそのままHDDに保存する機能を利用するのが楽チンです。
VirtualBoxの方のメニュー「ファイル」→「閉じる」を選択するか、右上にある閉じるボタンをクリックします。
すると終了方法を聞いてきますので「仮想マシンの状態を保存」を選択した状態で「OK」ボタンをクリックします。
この時に「仮想マシンの電源オフ」はOSがフリーズした場合以外は選択しないでください。パソコンの電源ケーブルを無理矢理抜いたのと同じ行為になりますので、下手するとOSが二度と起動しなくなってしまう恐れがあります。
トラブルシュート
「終了コード : E_INVALIDARG (0x80070057)」が表示されインポートできない
VirtualBoxにCentOSのイメージをインポートする際にこのメッセージが表示されてしまう場合は、関係するファイルをすべて削除してもう一度インポートしてください。
削除したい項目を右クリック「除去」を選択し、以下のダイアログが表示されたら「すべてのファイルを削除」を選んでください。
VirtualBoxを一度終了し、以下のフォルダが残っている場合はこれも削除してください。
- C:¥Users¥(ユーザ名)¥VirtualBox VMs
- C:¥Users¥(ユーザ名)¥.VirtualBox
"This Kernel require x86-64cpu, but only detected an i686CPU"と表示される
VirtualBoxからCentOSを起動した直後に、以下のようなエラーメッセージが表示される場合、BIOSの設定を変更する必要があります。
BIOSの設定画面への入り方は、PCの起動時にメッセージが出るので見逃さないように。メーカーや機種により異なりますが起動した直後に表示されるロゴ画面でF2キー、またはDeleteキーを押すことで入れる場合が多いです。
BIOSの設定画面に入ったら「Virtualization」の項目を見つけ、「Enabled」に変更します。BIOSの画面の表示内容はメーカーや機種によって異なります。
設定を保存しBIOS画面を終了します。
最後にVirtualBoxの「設定」を開き、インポートしたイメージが64bitかどうか確認します。もし32bitになっているようであればプルダウンを変更し「OK」ボタンをクリックします。(変更はCentOSが完全に終了した状態でないと行えません)
「終了コード : E_FAIL (0x80004005)」が表示され起動できない
CentOSを起動しようとすると以下のようなエラーが表示された場合、以下のような修正を行うことで解決する場合があるようです。
仮想マシン"CentOS7-neec-2020"のセッションを開けませんでした。 The virtual machine 'CentOS7-neec-2020' has terminated unexpectedly during startup with exit code 1 (0x1). More details may be available in 'C:\Users\xxxxx\VirtualBox VMs\CentOS7-neec-2020\Logs\VBoxHardening.log'. 終了コード : E_FAIL (0x80004005) コンポーネント: MachineWrap インターフェース: IMachine {5047460a-265d-4538-b23e-ddba5fb84976}
「Hyper-V」を無効にする
詳細は以下のサイトを。 laboradian.com
またPowerShellの管理者権限で以下のコマンドを実行し無効にする手も。
Disable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName Microsoft-Hyper-V-All
フォルダを削除する
ホームフォルダの.VirtualBox
とVirtualBox.sav
を削除する
ウイルス対策ソフトをOFFにする
コミュニティではトレンドマイクロのウイルスバスターが悪さをしていたとあります。ウイルスバスターは例外設定が可能なようなので「VirtualBoxVM.exe」を設定に追加することで解決するようです。