【2025GW】SV650Xで行く関西・九州・中国ツーリング 怒涛の11日間 《準備編》

2025年のゴールデンウィークは平日も含めた4月26日(土)〜5月6日(火・祝)の11日間を全力で休暇に当て、関西・九州・中国地方へスーパーロングツーリングに行ってきました。

神奈川県川崎市を出発しバイク乗りならいつかはたどり着きたい本州最南端の佐多岬、そこにしか無い絶景が広がる阿蘇、美しい海上をかける角島大橋、数百羽のうさぎが暮らす広島の大久野島などなど最&高な11日間でした。今回は九州を巡るのがメインでしたが2019年に実家のある島根県にバイクで帰省した際に、途中で立ち寄った関西に心残りがあったのでその積み残しの解消もお目当てでした。

当初計画していたのは以下のルートでした(実家滞在中は日数にカウントしていません)

計画始動

なぜ今回の旅に出たの?

幸い?なことに3〜4月は休日に仕事で稼働することが多かったため、その分をGWに注ぎ込むことでまとまった休暇が取れる状況でした。こういう機会って人生の中でもそう多くないので、これまで中々できなかったことをやろうと思い立ったのがきっかけです。まぁこの時は割と仕事がキツかったのでパーッと気分転換してリフレッシュしようというのもありました。

さて、「ばくおん!!」という作品をご存知でしょうか? バイク部員の女子高校生達が全国にツーリングに行って青春を謳歌しつつ、我々バイク乗りが普段言いたくても人として超えてはならないラインを考え他人にはとても言えないようなネタで代理戦争をするヤンチャな作品ですねw スズ菌ネタの発祥の地としても有名です。

アニメ化もされた当時はネット界隈でも話題になっていたのですが、「北は北海道から、南は九州まで」「その二箇所しか行ってないのにまるで全国津々浦々を走り回ったようなイメージがありますわ!」 というセリフを見た瞬間から「コレだ!」と思いこれまで心のなかで温めていたわけですw(ばくおん!!7巻より)

北海道は仕事で2回、九州は中学の修学旅行で一周した記憶があるのですがバイクはいずれも初。どちらにしようかと悩んでいましたが、5月の道北はまだ雪が残っているという話も耳にしていたので、GWツーリングは九州に決定したという何とも単純な理由ですw

走行ルートを計画する

九州ツーリングを決行すると決めてから空いた時間でYouTubeの動画を見まくりましたw 普段から一番参考にしているのは neo masamuさんですね。毎回大長編ですw 最近はロングツーリング動画の更新が止まっているのが残念。


www.youtube.com

ツーリングマップルの九州版ももちろん買いました。R版の方が使いやすそうですがケチって通常版w スマホアプリのコードが付属されておりマップルの情報がGoogleMapのインターフェースで使えるのがめちゃめちゃ便利です。

情報収集がある程度終わった段階で行きたいところをGoogleMapにプロットしつつ行程を組みます。最終的に「ばくおん!!」のこのセリフを言いたいので、本州最南端の佐多岬は外せません。(ばくおん8巻より)

阿蘇も行きたい、島原や長崎方面も良いなぁ…と思っていたのですが、お正月に実家に帰省できなかったのが心につかえていたので急遽山陰もルートに加えることに。そうなると広島の友人にも会いたいw と、後半はどんどん九州から離れることにw

一番ミスったのは肝心のフェリーの争奪戦に敗退したことですね。 当初は横須賀から新門司まで最短時間で行ける東京九州フェリーを考えていましたが時すでに遅し。1席だけギリギリ残っていたのが大阪から鹿児島の志布志までワープできる「さんふらわあ」でした。関東〜大阪間は1度走ったことあるのでまぁ何とかなるだろう、九州到着後はひたすら北上し山陰に向かうルートが見えたため速攻でゲットしました。 www.ferry-sunflower.co.jp

ただ、この時点で帰りのフェリーはどれも全滅だったため、広島から川崎まで自走で帰ろうとしていました。まぁこれも一度やってるので何とかなるだろうの精神ですねw

実際の走行ルート

実際に走った少し細かいルートは以下の通り。実家以外すべてホテル泊でキャンプはしません。走行距離はナビの概算です。当初の計画と異なり人間の方のトラブルで生月島方面には向かわなかったのと、運良く乗船前日にフェリーの予約を取ることができたため8日目に福岡の新門司港から横須賀までワープしています。

月日 概要 走行
距離
ルート
4月26日 関東→関西 450km 神奈川県川崎市 〜 東名川崎IC 〜 愛知県豊川IC 〜 愛知県 伊良湖港(フェリー) 〜 三重県 鳥羽港 〜 三重県 伊勢志摩スカイライン 〜 三重県松阪市 〜 三重県四日市(宿泊)
4月27日 関西→九州 175km 三重県四日市 〜 鈴鹿スカイライン 〜 滋賀県甲賀市 〜 大阪港(フェリー泊)
4月28日 鹿児島 190km 鹿児島県 志布志港 〜 佐多岬 〜 垂水港(フェリー) 〜 鴨池港 〜 鹿児島市内(宿泊)
4月29日 鹿児島→大分 398km 鹿児島市内 〜 桜島フェリー 〜 桜島 〜 垂水 〜 霧島市福山 〜 九州縦貫自動車道 〜 熊本県 阿蘇 〜 大分県 由布院(宿泊)
4月30日 大分→福岡 152km 大分県 由布院 〜 大分県 玖珠町 〜 大分県 日田市 〜 福岡県 太宰府市(宿泊)
5月1日 福岡→島根 439km 福岡県 太宰府市 〜 山口県下関 〜 (島根県の日本海側) 〜 島根県 松江市(実家に到着)
5月2日 ※休息日 菅原天満宮、宍道湖の夕日スポット巡り
5月3日 ※休息日
5月4日 島根→広島 227km 島根県 松江市 〜 広島県三原市 〜 大久野島 〜 広島市(宿泊)
5月5日 広島→福岡 250km 広島市 〜 山口県 秋吉台 〜 山口県 下関市 〜 福岡県 新門司港(フェリー泊)
5月6日 福岡→関東 70km 神奈川県 横須賀市 〜 川崎市(帰宅)

準備編

4月初旬から足りない物を買い足し少しずつ用意を進めていました。楽天経済圏の人間なのでスーパーセールをうまく使ってポイントをゲットしたかったw

車体

SV650Xはレッドバロンで新車で購入し、出発時点で2年半ほど乗っているためツーリング向けの基本的なカスタムは終わっていました。そのため直前にオイル交換とチェーン清掃をしたくらいで今回特別なことはしていません。

細かいところは省きますが、大雑把に以下のパーツを付けています。

SVで一番大切なのは尻痛対策ですよね。リアサスの設定は最弱に、同時にコミネのメッシュシートに格安ゲルシートを挟んでシートに取り付けると見た目は正直残念なんですが、それなりに効果があります。個人差はあると思いますがこの状態にしてから乗れないレベルでお尻が痛くなったことはありません。無対策で慣らし運転をしているときは路面の段差の度にケツバットされているようで地獄でしたw

高速道路を長距離走行する場合、最低限の風除け対策は必須ですね。中央道の同じルートをスクリーンとナックルガードの有無で走り比べてみましたが疲れも走りやすさも段違いでした。見た目が気になりますが、まぁいつでも取り外せるので長距離ツーリングの時だけでも装着するのがおすすめです。

あとアクセラレーターロックは正直値段が高すぎますねw 単純な形状のプラスチックに3000円は…と思い数年間は買うのを躊躇していましたが、高速道路で巡航中の息抜きに重宝しています。スロットルアシストがあっても右手を完全に離すことができないんですよね。3Dプリンタが自宅にあれば作ってる気がするけど信頼性がねw

バッグ

頻繁に取り出さない物はサイドバッグに入れて簡易的なダイヤル式の鍵をかけてます。タナックスの一番小さいサイズでサイドバッグサポートも不要ですが1〜2泊ならこれでほとんど事足りしてしまう。デザインもお気に入り。難点は防水カバーが別売りで2枚買うと4000円近くする点と、リアタイヤが巻き上げた泥水が防水カバー内部に入り込んでいくと言う…。このバッグの中に入れる物はビニール袋に包むなどの対策が必要。

サイドバッグの上にどすんと完全防水のシートバッグを乗せてます。雨具やカメラなど旅先でよく取り出す物とお土産をこの中に入れてます。何度か雨にやられましたが防水機能はしっかり仕事をしてくれました。今回の旅で初採用となりましたが最後まで落下などせずしっかり荷物を守ってくれました。ただ…30Lは少なかったw

この他にお財布とスマホを入れるためにワークマンで2000円台で買った防水のリュックを背負っています。以前はタンクバッグに入れてましたが忘れ物をして散々な目にあったのでリュックに落ち着きました。

装備

ジャケットは2りんかんのプライベートブランド(おそらくコミネのOEM)の3シーズン用の物を使ってます。そろそろ買い替えたいw

ジャケットに最初からついてる脊髄用のプロテクターはふにゃふにゃすぎていざという時に役に立たなそうだったので、CE2対応にアップグレード。

ヘルメットはちょっと前からRX-7Xにしました。しっかり守ってくれてる感があります。

ソロだと走行中に他人と会話しないのでインカムは中華の最低限の物で凌いでます。バッテリーの持ちはかなり良く1日中使っても数日は持ちます。音質は微妙w

グローブはGoldwinの夏用グローブと、2りんかんのプライベートブランドの冬用グローブを持っていきました(写真はGoldwin)ゴールドウィンはバイク用品から2025年に撤退してしまったのでこの子が最後かなぁ

今回から革並みの引き裂き強度があるオックスフォードのジーンズを採用。プロテクターが膝だけでなく腰にも入っているので安心感ありますね。

ジーンズのプロテクターだけだと太ももとお尻がカバーされないのが不安で追加。

今回からシューズはタイチのドライマスターにしました。BOAシステムなのに紐靴風のデザインが最高w シフトの操作感も違和感無く快適です。

シューズの傷防止に。どこかで落下したのかいつの間にか無くなってましたw

持ち物

雨対策

雨具は強いこだわりが無いので、2りんかんのプライベートブランドのカッパを使っています(ワークマンより安い)。

グローブの防水は最近テムレスを採用しました。時間経過とともに何だかんだ袖口から雨水が入ってくるので根本的な解決方法を考えたい。

ヘルメットのシールドの雨対策はタナックス。使い方が悪いのかあまり効果を感じないので他の商品を検討したいところ。

観光地用に折り畳み傘。バイクを降りたあとのことを結構忘れがちですよねw 以前痛い目をみたので常備してます。

メガネの曇り止め対策は簡易的なもので。ヘルメットのシールドにはピンロックシートを付けていますが、曇ったことないですね。

防寒対策

いらんやろと思ってましたが、念のため貼るホッカイロを持っていきました。

まさか使うことにはなるとは夢にも思いませんでしたw 中国山脈の上の方は朝方は5月でもかなり冷え込みますし、九州もやまなみハイウェイの山中から由布院まで夕方以降はかなりの寒さで風邪引くかと思いましたw 春でも防風インナーは必須ですね。メッシュジャケットじゃなくて良かったw

メンテ用

車載工具はサイドバッグに入れています。九州はレッドバロンの店舗やバイク用品店も多いので替えのレバーなどの部品関係は持っていきませんでした。

チェーンルブはワコーズのこの缶がコンパクトで良いですね。微妙に高いですがw 雨の翌日や500km程度走るごとに宿でシュシュっとかけてました。

Kaedearの電動空気入れを使っています。空気圧も測れるので高速道路に乗る日は出発前にチェックしてました。1,000kmほど乗ると思ったより減ってるんですよね。パンク時にも使えます。

ハサミがいらないビニールテープだと思ってください。布のような素材で手で切れます。ちょっとした補修や電子機器の簡易的な防水対策に便利。

マイクロファイバークロス。ちょっとした汚れや虫など万能。チェーンの汚れが気になる場合も使えますね。

駐車する地面にスタンドがめり込みそうな時に下に敷くプレート。今回は使わなかったです。

緊急時用

いざというときのガソリン携行缶。今回は町中を走ることが多いので不要かと思いましたが念のため。フェリーにはガソリンを持ち込め無いので九州に到着してからガソスタで入れてもらいました(結局使わず)

このパンク修理キットは比較的コンパクトで助かります。未だ使ったことないですが念の為。

高速道路でトラブルのため停車する場合に必要な三角表示板の代わりにできるライト。バイク用のより小さい製品もありますがこちらの方が視認性が高そうなので。100均で買った予備電池も持ち歩いてます。

防犯対策

バイクの盗難対策は、レッドバロンで盗難保険に入ると強制的に付いてくるBL-10を利用しています。チェーンを持ち歩くよりもコンパクトで思いの外しっかりとした作りです。

問題はシートバッグ。サイドバッグには鍵を付けられるのですが、防水バッグは完全に無防備になるため、休憩時にバイクから離れる場合はコミネのアラームパッドロックを持ち手に設置していました。中身を開けようとすると確実にアラームが鳴るので抑止にはなるかなと。広島の大久野島へフェリーで渡る際に荷物をくくりつけたバイクを半日ほど港に停めておくのが心配だったので用意しました(港のコインロッカーは数に限りがある)

ガジェット

ナビ用スマホ

現代人なのでナビが無いとどこにも行けませんw 土地勘の無い所でスマホが壊れるとかなりの時間ロスになるので格安の中古Androidスマホをナビ用として使ってます。こいつが壊れたら普段使ってるスマホを取り出せば良いので安心感あります(メーカーのアップデートが終了しているのであまり使わない方が良いですがw ナビと音楽再生のみ使用してます)

アクションカム

OsmoAction4をメインで使ってます。以前使っていた3も予備で持っていきました。充電も出来る公式のマイクアダプターにソニーのピンマイクを付けヘルメットにマウントしてます。

観光地などで歩くときはネックマウントに付け替え。本格的な映像制作などはやってないのでジンバルやOsmoPocketまでは不要かなぁと。

バッテリーが3個まで入る多機能ケースとAnkerのモバイルバッテリーをつないで常に充電しながら走ることで1日中撮影できています。直接アクションカムに充電することもできますが、ヘルメットを脱着する時にケーブルの取り扱いが面倒で今はこの体制に落ち着きました。

SDカードはみんな大好きSanDisk。今のところ容量詐欺などの外れ(当たり?)には遭遇してないです。今回は256Gを12枚ほど持っていきましたが最終的に使ったのは6枚でした。OsmoActionシリーズはスマホで確認するための映像ファイルを別で生成する仕様なんですが、これが容量を食ってほんと邪魔w スマホで確認しないので設定でOFFにさせて欲しい。

充電

Anker製のUSB充電器をずっと使ってますが、充電する機器がほぼTypeCになって来たので新調したいところ。充電用のUSBケーブルもほぼAnker製ですね。

2口の電源タップ。ホテルのコンセントが微妙に挿しにくかったり口数が少ない時用に。自宅ではでかいACアダプタを挿すときに重宝してます。

アメニティ系

主にフェリーやホテルで使用する物。着替えは100均の圧縮袋に入れてます。

  • 着替え(下着5日分、上着2日分)
  • お泊りセット(歯磨き関係、洗顔関係、シェーバー等、ボディタオル)
  • タオル(突然日帰り温泉に入りたくなった時用)
  • アイマスク
  • 耳栓

アイマスクは使い捨ての「めぐりズム」を持っていきました。興奮状態で寝付けないときにアロマ的な香りでリラックスでき個人的には入眠しやすいです。

1日目の宿泊がカプセルホテル、フェリーもカプセルのような物なので耳栓も用意しました。個人的に耳栓はあまり効果を感じないので気休めかなぁ…。

その他

観光に集中したい場合にライディングブーツだと歩きにくいのでシューズを持っていきました。場所は取りますがクロックスやサンダルだと長距離は厳しいのでランニングシューズで正解でした。

少なくとも太宰府天満宮にはお参りする予定だったので御朱印帳(諏訪大社さんでいただいた物を使ってます)

その他もろもろ。

  • 書類関係
    • 免許証
    • 保険証
    • 車検証
    • 任意保険の連絡先(紙+スマホに登録)
    • 緊急連絡先や血液型などを書いたメモ
    • カットバン
    • サプリ
    • 常用している薬
  • メガネ(予備)
  • メガネクリーナー (曇り止めとは別)
  • クリアケース(現地で入手した到達証明書など紙類を入れておく用)

続き

エントリーが長くなりすぎたので今回はこのあたりで。次回から各日の様子を投稿します。

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