サーバやLinux端末、ネットワーク機器などの時刻合わせとしてこれまでNTPが広く利用されてきましたが、最近ではより高速で正確なChronyが普及しつつあります。CentOSなどディストリビューションによっては最初からインストールされているようです。NTPから移植されていない機能もあるようですが、サーバ自身の時刻を合わせるだけであればChronyで必要十分です。
今回はAmazonLinuxの1系を利用しているサーバをNTPからChronyへ移管したいと思います。
ntpdを停止する
デーモンを停止
まずはntpdが現在起動しているか確認します。してますね。
$ service ntpd status ntpd (pid 27308) is running...
これを停止させます。
$ sudo service ntpd stop Shutting down ntpd: [ OK ] $ service ntpd status ntpd is stopped
自動起動をOFF
chkconfig
で確認すると自動起動がONになってます。
$ chkconfig --list | grep ntpd ntpd 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off
これをOFFにして再起動などを行った際に再び起動するのを防ぎます。
$ sudo chkconfig ntpd off $ chkconfig --list | grep ntpd ntpd 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off
ntpdを削除
ntpdが存在した状態でchronyを入れようとすると、依存関係のエラーが発生してインストールができません。
$ sudo yum -y install chrony (略) --> 衝突を処理しています: chrony-3.2-1.26.amzn1.x86_64 は ntp と衝突しています --> 依存性解決を終了しました。 エラー: chrony conflicts with ntp-4.2.8p12-1.39.amzn1.x86_64
というわけでntpdを削除しておきます。
$ sudo yum erase ntp*
chronyを導入
インストール
yumで一発です。
$ sudo yum install chrony
起動
特に設定することなくchronydを起動すれば、自動的に時刻の同期が始まります。
$ sudo service chronyd start
念のためプロセスが存在するかも確認。
$ ps aux | grep chrony chrony 27744 0.0 0.3 103040 3356 ? S 16:05 0:00 /usr/sbin/chronyd
忘れないうちに自動起動の設定も行っておきます。
$ sudo chkconfig chronyd on $ chkconfig --list | grep chronyd chronyd 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off
設定としては以上です。あっという間でしたね。
設定ファイル
必要があれば/etc/chrony.conf
で設定の変更が行なえます。
以下はAmazon Linuxのデフォルトの物です。169.254.169.123
はAmazonが公式に提供している物ですので、AWS環境下で運用しているのであれば何らかの事情がなければ変更しなくても大丈夫です。
# use the local instance NTP service, if available server 169.254.169.123 prefer iburst # Use public servers from the pool.ntp.org project. # Please consider joining the pool (http://www.pool.ntp.org/join.html). pool 2.amazon.pool.ntp.org iburst # Record the rate at which the system clock gains/losses time. driftfile /var/lib/chrony/drift # Allow the system clock to be stepped in the first three updates # if its offset is larger than 1 second. makestep 1.0 3 # Allow NTP client access from local network. #allow 192.168.0.0/16 # Specify file containing keys for NTP authentication. keyfile /etc/chrony.keys # Specify directory for log files. logdir /var/log/chrony # Select which information is logged. #log measurements statistics tracking # save data between restarts for fast re-load dumponexit dumpdir /var/run/chrony
参考ページ
- https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/keeping-time-with-amazon-time-sync-service/
- https://dev.classmethod.jp/cloud/aws/amazon-time-sync-service-is-convenient/
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